2018年4月19日木曜日

BMWグループ新車のインテリア開発に複合現実テクノロジー導入 - レスポンス

BMWグループは、ドイツで開催中の「デジタルデイ2018」において、新型車開発にMR(複合現実)テクノロジーを導入していると発表した。

新車開発におけるMR(複合現実)とは、現実世界のリアルライフプロトタイプと、仮想世界のバーチャルシミュレーションを組み合わせたもの。MRを利用することにより、車両の開発速度を加速させ、最適化させることが可能になる。

BMWグループは、新車開発にこうした手法を導入することに積極的。家電分野やコンピューターゲーム分野の技術や、増加するコンポーネントや車両機能を、現実的に視覚化できる新世代のデータグラスを採用している。BMWグループによると、このような方法を使い、物理的な構成要素を使って生成された印象は、デジタルで生成された経験を組み合わせることで、さらに充実させることができるという。

BMWグループがMRを使用する分野のひとつが、車両のインテリアの開発。ここではコンピューターで生成されたシミュレーションに、実際のインテリアのモックアップを組み合わせる。これにより、将来量産されるモデルにおけるドライビングエクスペリエンスを、包括的なイメージとして開発の初期段階で作成することができる、としている。

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2018年4月18日水曜日

実はガジェット好きの中田ヤスタカさんに訊くテクノロジーは中田サウンドにどんな影響を与えているのか - ギズモードジャパン

今じゃないとできない意味がそこにはあるから。

2018年2月7日、中田ヤスタカさんが初となる自身名義のアルバム『Digital Native』をリリース。ヤスタカサウンドはPerfumeやきゃりーぱみゅぱみゅなど、数多の提供楽曲を通じて世界中に息づいていますが、ソロ名義でのアルバムリリースは意外やこれが初めてだったりします。

そんな中田さん、なんと嬉しいことにギズモード・ジャパン読者の一人であることがわかりまして、同時にかなりの(かなりの!)ガジェットファンでもあったのです。サウンド的にもガジェット好きであることは合点がいくところですが、そのルーツや音楽面への影響はどんなものなのか、気になります。

今回は、新譜『Digital Native』をフックに、ソロ名義リリースとなった理由や、中田さんがもつガジェット愛などを、中田さんのプライベートスタジオにて伺ってきました。超ミニマルな制作環境にもご注目。

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Photo: 稲垣謙一
今回の取材は中田ヤスタカさんのプライベートスタジオで行なった。中田さんの手がけるアーティストのレコーディングを含め、楽曲のほとんどがここで生まれている。

中田ヤスタカとガジェット。「ガジェットが好きななかで、音楽が得意だったからDTMをやっているわけで」

──早速ですが、ガジェットはどれくらいお好きですか?

中田ヤスタカさん(以下、中田):ギズモード・ジャパンは、僕のお気に入りに登録されている数少ないサイトの一つでして、なんというか、欲しいものを探す場所みたいな感じで見ています。欲しいものってあったほうが楽しいし、そういう気持ちがあると楽しいじゃないですか。ガジェットってそういうものかなと思っていますね。

──Kickstarterでキャンペーンしていた「Arduboy」がスタジオの机に置いてありましたが、クラウドファンディングも活用されているんですね。

中田:使ってますよ。これもクラウドファンディングで買ったキーボードでして(奥から機材を持ってくる)。

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Photo: 稲垣謙一

──これは、分割できるMIDIキーボード「KOMBOS」ですね!

中田:これ何が良いって、フルサイズでそれなりにタッチ感の良い鍵盤を使っているんですよ。でも分割できる強度をもたせた結果、超重いのが弱点で。機内に持ち込むには良いから、海外によく行く人には向いてる機材だと思います。他にもクラウドファンディング系だとこういうのもありますよ。

──Miselu社の「C.24」、iPadのカバーにもなるMIDIキーボードとして話題になったやつですね。

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Photo: 稲垣謙一

中田:クラウドファンディングのモノってすぐ手に入らないじゃないですか。このC.24が公開されたときも当時のiPadにはジャストだったんですけど、手元に届いたときには新しいiPadとサイズが合わなくなったんですよね。だからカバーとしては使えなかったけど、こういうものは昔から好きです。あと最近だと自動翻訳機とかカメラジンバルとかも買いましたね。今これ、撮影に使ってるのは「Osmo Mobile 2」?

──こっちは1(初代Osmo Mobile)ですね。本当は2を持ってくるつもりだったんですけど電源の入れ方が変わって慣れなくて…。

中田:僕もOsmo Mobileは自分で使ってみたくて買ったんですけど、使う機会もそうないので、今はスタッフが使ってますね。

──用途よりも先に触ってみたいという気持ちが来るモノって、確かにありますよね。

中田:そうなんですよ。ドローンとかもそんな感じで、「DOBBY」を買いました。200g以下で手軽に飛ばせるのが面白そうだと思ったんですけど、そもそも飛ばす機会があんまりないので部屋の中で遊ぶだけっていう(笑)。とりあえず見てみたくてっていう気持ちですね。

──ちなみにこのスタジオにあるディスプレイが「Thunderbolt Display」なのも、何か理由があるんでしょうか?

中田:Thunderbolt端子でデイジーチェーンできるからですね。Apollo Twin(使用しているThunderbolt 2オーディオインターフェイス)とディスプレイでMacBook Proを2ポート使いたくないんですよ。今、(Thunderbolt 3で)電源もとれて映像出力もできるみたいなディスプレイも何種類か出てるじゃないですか。でもApollo Twinのデイジーチェーンを考えると、その選択肢はまだなくて。次世代Mac Pro用に5Kか8Kかそれくらいのデカイのが出ると思うのでそれは買おうかなって思ってます。それは多分Thunderbolt1本で背面もハブになってるから、ついにMacBook Proから出ているケーブル(制作環境)が1本にできるっていう(笑)。

──すごくミニマルですよね。ガジェットがお好きなのは子供の頃からですか?

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Photo: 稲垣謙一

中田:そうですね。これ(制作に使っているMIDIキーボード「KOMPLETE KONTROL S88」を指さして)もガジェットの一環というか、たまたまピアノをやってたから、電子楽器が得意なガジェットであり物欲の場って感じです。だから、単純に音楽が好きな人と種類が違うかもしれなくて、何か作りたいっていう気持ちはあるけれど、それはゲームでも映像でもグラフィックでも良かったかもしれない。コンピューターを使って何かやること自体が楽しくて、そこでたまたま自分は音楽が得意だったからDTMをしているわけで。

──ツールに強い関心があるのですね。

中田:映画の特典ディスクでも、俳優さんの話よりもグラフィックを作ってる人の裏話のほうが楽しいですね。このシーンはこうレイヤーが重なってこうなってますとか、そういう解き明かしてるチャプターのほうが再生回数多いです(笑)。

テクノロジーから中田サウンドへ「デジタルだとバレていた頃のデジタルに面白さのキーがある」

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Photo: 稲垣謙一

──そうした中田さんのツールへの想いも、やはり中田さんの音楽に影響が出ているんでしょうか?

中田:だと思いますね。コンピューターに限らずなんですけど、目的のためにしょうがなくツールを使っている、という感覚の人もいますが、僕の場合は必要にかられてしょうがないから使っているモノではないです

──仕事が関わってくると、必要にかられて使うものも多々ありそうですね。

中田:そうなんですよ。音楽をやってる人でも、その機材を使いたくて使ってるわけじゃないけど、自分が音楽活動をする上に必要だと思ってるから買うみたいな。そんな人も多いんですけど僕はそういう感じではなくて、まず「欲しい」って思ってから、いざ手に入れてどう使おうかなと考えたりします

──目的ではなくモノに対する愛着ありきなのですね。非常にガジェットファン的な思考だと思います。

中田:音楽の場合って、たとえば何か曲を聞いて良いなと感じて、その影響を受けて自分も作りたいなって思って、じゃあ何が必要なんだろうと思って何かを買うことが多いじゃないですか。

──楽器やプラグインなど機材なんかやその流れですね。

中田:僕の場合は何ができるかもわからないでとりあえずシンセサイザーを買ったし、そのあとシーケンサーやMIDIを知っていくという。それこそ、最初は部屋のインテリアとして欲しいみたいな感じだったんですよね。

──インテリアでシンセということですと、このスタジオは機材がほとんどありませんよね。最近はハードシンセは使ってないのですか?

中田:持っておきたいんだけど、自分の曲の中には反映されないのでインテリアになっちゃいますね。なので楽器は減る一方で、どうしてもないといけなくて頻度が高いのがギターとボーカルです。電子楽器に関してはもうハードウェアはいらないですね。

──ガッツリしたハード系はライブ指向なものが多いですしね。

中田:曲に使うライブラリ音源はどんどん増やしていくけど、ハードとかは実際に触ってみて「あ、こんな音するんだ」って思ったら、それをソフト側で作り直しますね

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Photo: 稲垣謙一

中田:こうしたデジタルとアナログの話だと面白いなと感じていることがあって、アナログモデリングシンセサイザーってすごくデジタルな仕組みじゃないですか(アナログモデリングシンセサイザー=デジタル信号を用いて、アナログシンセサイザーのシミュレーションを行なうデジタル音源)。一個もアナログの要素はないけど、アナログを再現することを目的としている。

──フィルターやVCOなんかをアナログな感じで再現しようとしているものはたくさんありますね。

中田:(UVI Workstationを起動しながら)一方でこうした初期のデジタルシンセを再現しているソフトもあって、これは実機の音をマイクで録音して、当時の波形をライブラリ化してたりするんです。なので、デジタルが一度アナログにコンバートされて、それをデジタル化したものをデジタルシンセ。そしてデジタル信号でアナログを目指すソフトをモデリングシンセと呼んでいるという、逆転現象みたいなのが面白いなと思ってるんですよ。

──そうか、実機がデジタルであってもサンプリングの過程でアナログ化されてると!

中田:普段から感覚的に使っているデジタルやアナログという言葉だと、UVI Workstationなんかはアナログって表現すると思うんです。で、アナログモデリングシンセのことをデジタルと表現すると思う。こうしたデジタルシンセの音を曲で使うときって、ハードシンセの実機感というか、言葉は違うけどアナログ感を求めてるんですよ。逆にアナログモデリングシンセを使うときはデジタル感を求めていたりする。初期デジタルというか、デジタルがデジタルだとバレていた頃のデジタルというか、そのときの面白さはひとつキーだと思っていますね。

──解像度が未熟であった頃の肌触りって、確かに懐かしく感じます。

中田:こうして解像度が上がっていくことによって、解像度が低かった頃のものを低かったと認識できるようになってからの現在だと思うんです。90年代のCGも今見てみると面白いし、デジタル全体の解像度があがったおかげで、最新だと捉えていた90年代や2000年代のテクノロジーを現在と比較して違いがわかるようになった。その面白さはあるんじゃないかなと。これは新しいものを生み出すというより、捉え方が変わるということだと思いますね。

──古いとも感じなくなってきますよね、昔の作品を見ても。そういうカルチャー、そういう仕様なんだなっていう風に受け取れます。

中田:しかもそのあたりって物理じゃないからすごいなと思ってて。音楽を聞くにしても、レコード店だと新しいコーナーと古いコーナーで差があったのが、デジタルで検索すると新曲も古い曲も関係なく聞けるじゃないですか。あれって検索結果にリリース年が書いてなかったら、聞こえ方や音楽の探し方もずいぶん変わってくると思いますよ。で、今はパッと聞いて「いつの時代なんだろう?」とわからない音楽や、時代感のない音楽も多い。「これは新しい音楽だ」という気持ちで曲を聞いているのはリリース年が書いてあるからで、作ってるほうもそれほどタイムリーな音楽をやっている自覚もないんじゃないのかな。

──今っぽくない音作りも簡単にできるようになってるし、それが好きだという人もいますしね。

中田:僕は特別好きな年代とかはないんですけど、確実にその年代が好きっていうスタンスでやっているクリエイターもいるじゃないですか。60年代が自分の音楽、みたいな感じで50年以上やっている人とか。でも、本当の60年代の音楽とは何か?ということではなく、グラフィックの場合だと、モチーフを使うのか質感まで再現するのかみたいな話で、今は選択肢が増え続けてる時代かなと思います。

──昔は単純なリバイバルも多かった気もしますけど、最近はただ懐かしむだけのものと、そうじゃないものとも混交している気がします。

中田:最新ハードウェアのゲームを白黒のブラウン管テレビに繋いでプレイしてる動画とか見てるときがあって、つまりはそういうことなんですよ。質感だけが昔のテイストになっていて、中身は当時では決して映らなかった映像が映ってる。そういうほうが僕はピンときます。今じゃないとできないという意味がそこにはあるから

現代のテクノロジーと音楽の関係。「いまや音楽にテクノロジーの特権はない」

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Photo: 稲垣謙一

──そもそもテクノロジーの進化って、音楽にどのような影響を与えてきたと思いますか?

中田:電子楽器でいえば、たとえば最初にこういう楽器があって、それがこう進化しました。その楽器をいち早く使ったミュージシャンが現れて、こういうジャンルを作りました。やがてその楽器が多くの人が買える値段になりました。っていう循環があったと思うんですよ、フェアライトとかシンクラヴィアみたいな。で、今そのライブラリがそのまま販売されてたりするんですけど、「マイケル・ジャクソンのあの音ってこれそのままだったんだ!」みたいなことを最近になって知る感動ってあるじゃないですか。

フェアライトとシンクラヴィア──シーケンサーやサンプラーなどの機能をそなえた1980年代の統合型のワークステーション。デジタルオーディオの先駆的な電子楽器となり、現在の音楽制作ソフトウェアの原型。当時の価格は数千万円と、限られたプロしか所有できなかった。

──めちゃめちゃわかります。

中田:そういうのって当時何千万円持ってる人じゃないと作れなかった音だし、「この音ってあの楽器のプリセットの3番目の音なんだ」みたいなことを知れる特権があったんだけど、今はそういう特権を誰も持っていなくて。数千円から数万円のライブラリを買えば使えてしまうものがほとんどです。

もちろん(これまでの循環どおりに)進化し続けている分野もあって、そこに、今は誰でも買えるという性質が加わると、その音がどういう時代を経てこういう音になったのか、順序を気にしなくてもいいんですよ。たとえばスーパーファミコンの『ファイナルファンタジー4』でストリングス(ヴァイオリンなどの弦楽器)の音が出たとき、みんなすごいと思ったじゃないですか。あれは当時すごく生に聞こえたし、もう少し経つとKORG(コルグ)のTRINITYのストリングスがすごく生っぽくて、それを使うのがブームになった時期もありました。そういうのを経て、改めてスーパーファミコンのストリングスに戻ったときに、進化の過程で1回古くなった音という感覚なしに、この音いいねっていう感覚で使える。今そういうところにいるんだと思うんです。

──あぁ、わかります。再現に迫る過程だった音が、ライブラリとして見るとそのまま価値になっている。

中田:「その音は生に聞こえないから駄目」っていう考え方は、2世代くらい前の進化を知ってる人の感覚だと思う。フラットに聞いてみて、その音が自分が出したい音かどうかってだけで今は判断してる気がしますね。もちろん生ドラムのサンプリングだったりシミュレーションの技術はどんどん上がっていくし、そこはCGが実写かどうかわからない解像度になっていく進化に似たことが起きてると思います。

──その選択肢のなかで8bitなチップチューンを選ぶなり、生音に近い音を選ぶなりが可能になっていますね。

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Photo: 稲垣謙一

中田:これからの新しい音の感覚って、機材の限界を超えてくるものだと思うんですよ。今までは、人が想像する範囲の音を再現する楽器がなくて、それを実現するために技術が進歩して、買える値段まで落とし込まれてきたっていう歴史ベースじゃないですか。今では当たり前になってるピッチ修正やリズム修正というのもDAW(Digital Audio Workstation、音楽制作ソフトの総称)が出てくる前はできなかったことだから。で、今はこういう技術が出てきたときに本来とは違う使い方をする人が出てくると面白くて、説明書には載っていないような使い方が新しい音楽が生むのが現在なんです。

──求められるのはアイデアマンですね、こうなってくると。

中田:そうなんですよ。今のクリエイターは受け身すぎて。最近は、これまで手作業でやっていたエディットを簡単にするためのソフトがよく売れてて、メーカーもクリエイターに合わせて作っちゃってるから、意思の疎通がとれちゃってるんです。僕は意思の疎通が取れてないほうが良いと思ってて(笑)。

──なんかわかります。想像したものを提示されるだけでというのはやや刺激に欠けるというか。

中田:クリエイターがメーカーに対して「こんな風に使ってみました」って見せて、それで怒られるくらいの疎通のなさが面白いと思うんです。「音歪んでんじゃん!」みたいなことが起きたほうがずっと良いと思うんですよね。今はプロフェッショナル向けというよりも、もう少しハイアマチュアめの製品が多い気がしてて。もちろん導入となるものはいつの時代も必要です。今はコンストラクションキットっていうすでに曲が出来上がっているようなサンプルパックが売れているので、それはそれで良いんですけど、たとえば「GarageBand」のループを組み合わせるアレが作曲になっちゃうとどうかなって。もちろんループの音もフィルターもすごく良いし、フィルターだけVST(DAW内で利用するプラグイン)で出してほしいくらいなんですけど…(笑)。

──クリエイティビティの在り処やいかに、的な感じが。

中田:それで良いってなっちゃうと、曲を作るためというよりも作曲側のユーザー体験が楽しいみたいな。そこで終わっちゃう感じがする。

──さっきの話ですけど、いわゆるプロに迫るアマチュアが多いというのは実際に感じますか?

中田:スポーツだと趣味でやってる人いるじゃないですか、プロを目指さずとも。DTMもそこまで来たのかなっていう実感はあるかもしれない。昔ながらのプロというポジションに最初からこだわってなくて、週末フットサルみたいな感じで音楽を作るというか。

──そこですごくクオリティの高いものを出しているっていう感じですね。

中田:そうそう。でもDTMをする人が増えていくのは良いことだと思います。たとえばクラシックってピアノや吹奏楽を経験した人が興味を持つ側面があって、DTMでもそういう人が増えると、「この音楽ってどうやって作ってるんだろう…?」っていう受け身のリスナーとは違う音楽の聞き方をしてくれると思う。そういう聞き方ができることで、このジャンルの音楽の人気が出てくる可能性もあると思うんで。

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Photo: 稲垣謙一

──リスナー視点だと、テクノロジーの進化でハイレゾが聞き方の選択肢の一つになってますよね。ハイレゾについてはどんな考えを持っていますか?

中田:聞きたい人はもちろん聞けばいいし、録るほうも環境があるなら録っておくに越したことはないかなって。ハイレゾが良くてそうじゃないのが悪いとかそういう大げさなものでもないし、どっちでもいいなら良い音のほうが良いでしょ、っていうそれだけのことかなと。(ハイレゾとそれ以外に)もっと差がないとわかる人は少ないとは思うし、アナログ放送からデジタル放送に変わるとか、そういうものでもないじゃないですか。

──再生機器や環境にもよりますしね。

中田:CDフォーマットとハイレゾの差って他媒体の変化量に比べてわかりにくいけど、要求されるものは多いですからね。同じ曲を比較して圧倒的に違うというのがわかるレベルの環境を作るには、ハイレゾ以前のことになってくるかなと思います。でもハイレゾ好きな人はスピーカーやイヤホンをそろえるのも好きな場合が多いから、そういう人がハイレゾもっと対応して欲しいとアピールすれば、レコード会社はハイレゾ対応を進めるかも(笑)。僕はリマスターでも良いと思いますけどね。ニセレゾっていうらしいけど(笑)

──ニセレゾ(笑)。

中田:今のフォーマットのほうがそりゃ良いに決まってるし、要は古い映画でも今ならBlu-rayや4Kリマスターで見たいっていう話ですよね。リマスターの過程で良くなる部分もあるし、昔のデジタルリマスターはある程度の処理だったけど、今ならでここまで処理できるっていう、そういう技術もたくさんあるしね。

──ハイレゾで音質を追求する分野もあれば、一方でストリーミングのように消費的に音楽を聞いている分野もあるというのが僕は面白いなと思っていて。ストリーミングサービスについてはどう思っていますか?

中田:ちょうどこの前Spotifyの会社に見学に行ったんですけど、地域によって聞かれ方もかなり違うみたいなんですよね。南米あたりは流しっぱなしにしてる人が多くて、音楽が生活に欲しいっていうライフスタイルで、目的の曲を聞くという使い方ではないんですよ。それはもうライフスタイルとして密接な音楽で、濃い趣味としての音楽ではないんですよね。僕も好きな映画はBlu-rayで買い直したりボックスで買うんですけど、そこからディスクを再生するかとなると別の話で、Netflixにあったらそっちで見るってなるんですよ。それがSpotifyなのかなと思ってます。

──あぁ、すごくよくわかります。

中田:初回限定CDを買っても、実際に聞くのはSpotifyやApple Musicっていう人はたくさんいると思う。こうした動きは音楽体験的には僕はとても良い部分もあると思っていて、お正月だから『春の海』でもかけようかと思ったけど、買ったりレンタルするほどでもないなと。そこでお正月っぽいプレイリストを流しておけば、家がちょっとお正月っぽいムードになったり。こういうのすごく良いと思います。中華料理作ったから中国の伝統音楽流すとか、そういうの好きです(笑)。

──本気でカレー作るときはインド料理屋で流れてそうなプレイリストを探すとか。

中田:そうそう。しかもインドのポップスって良いんですよね、リズム隊の組み方がやっぱり良い。

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Photo: 稲垣謙一

──こうした中田さんのお話を聞いていると、デジタルやガジェットがありきの人生という意味での「Digital Native」という言葉が、とてもマッチしているように感じてきました。

中田: アーリーアダプター的なノリはありますね。何かが当たり前になる前に楽しんでいる人たちというか、ギズモードの読者ってまさにそういう人たちだと思うんですけど、僕も小さい頃からずっとそっち側でした。スマートフォンがスマートじゃない時代であっても試行錯誤して楽しんでいた、というか試行錯誤を楽しんでいた(笑)

──10年くらい前のスマートフォンってまだまだ珍奇で、可能性を計りかねていた感じでしたもんね。

中田:使い勝手が悪いからダメとかそういうことじゃなくて、とにかく「欲しい!」っていう気持ちがあるかってことなんですよね。iPhoneはそうした最新さを使えるものにしたっていう功績が大きいと思うんですけど、使えるものになる前の段階から体験したいっていう側だったので。どうせ手帳を買うなら「ザウルス」が良い、とか。

──それはまさにアーリーアダプター的思考かなと。

中田:クラウドファンディングなんかはそのワクワク感が楽しいですよね。「これ本当に動くの?」くらいの疑問を抱くモノがもっと増えて欲しいなって思います(笑)。夢がありますよね、やっぱり。

中田ヤスタカの匿名性。「ソロ、プロデュース、劇伴、作り方がそれぞれ違う」

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Photo: 稲垣謙一

──今作『Digital Native』をソロ名義したのはどういう思いがあったのでしょう?

中田:いろんな音楽を作るときにその人のところへ行くよりも、思いついたときにその人を呼んだほうが早いと思って。あとは極論、呼ばなくても良いので。一応アルバムで発売されているのでプロとしての活動なんですけど、限りなく学生のときにやっていたノリに近いですね。今はプロになっちゃってますけど、自分が今18歳だったら間違いなくSoundCloudに曲を上げてるだろうし、それに近い感覚です。

──かなり初期衝動的というか、フラットな活動の場なのですね。

中田:今回はたまたまそういう感じになったんですけど、むしろソロ活動については何をするか決めないでいこうと思っています。プロデュースをする側として考えると「この人はこういうものにしよう」とか、「この曲はこうしよう」とか考えるけど、ソロに関してはそんな大掛かりなものじゃなく、ログにみたいな感じでやっていこうかと。音楽ログですね。

──音楽ログ、とてもしっくり来るフレーズですね。

中田:そうすると何でもできるし、「今こんな人とこんなことしてまーす」みたいなことを音楽で表現できる。なので、ソロ活動は別にアルバムが目的というわけではないかもしれない。作るって決めないとできないことがあるだけであって。

──ソロ活動での音楽と、プロデューサー視点でのいわゆる匿名的な立場から提供する楽曲とで、マインドの違いもありますか?

中田:音楽を作るうえで、いろんな場やいろんな関わり方があったほうが、いろんなことができますよね。同じ関わり方や出方をすると可能性も同じになっちゃうので。やりたい音楽をやるためには、いろんなチャンネルが欲しいんですよね。僕がプロデュースしたり関わったりするものを、すべて僕だけでやろうと思ったらできるかもしれない。でもそうなると、作りたいものも減ってくると思うんです。「そこならこういうのやろっかな」という気持ちが欲しいし、そういうためのチャンネルかなと。映像作品の劇伴でも、単体で自分の作品ですって言わないからできる作り方がある気がしていて。新曲として聞いてもらうなら、曲のパワーとして何か違うものを注入しないといけないし、曲だけを聞いて「良いね」って思ってもらえる仕掛けも考える必要がある。作り方が違うんですよね、それぞれ。

──フィーチャリングする人はどうやって選んでいるんでしょう?

中田:曲を作りながらこの曲に合いそうな人いないかなーと考えて、思いついたらお願いしています。人ありきで曲を作るとプロデュースと変わらなくなってくるので。ソロの音楽を作るうえで、僕が欲しい要素を自分自身で出せなかった場合、それを出せる人を呼んでいる、という感じです

──楽曲にふさわしい人をフィーチャーしているのですね。

中田:そうそう。ドラマーやギタリストがフィーチャリングと書かれてないのは僕は良くないと思ってて、なんでボーカリストやラッパーだけなのかなって。感覚的にはそれと変わらなくて、シンガーソングライターが自分にできないことを、得意な人を呼んでお願いするのと同じです。僕はいろんな声が出ないので、ふさわしい声が欲しいという感じです。

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Photo: 稲垣謙一

──今後のソロ活動はどんな予定でしょうか?

中田:やりたくなったことをやっていく場にしようと思っているので、コンセプトは決めずにいこうかなと。音楽を始めた頃の感じでやりたいですね。誰かから作ってと言われずに作る音楽も大事だし、リリースが決まってるから曲を作り始めるわけでもないのがソロだし。とりあえず作って、面白そうな人がいたら呼んでみようと思うし、逆に全編インストになる可能性もあります。そんな感じですね。

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Photo: 稲垣謙一

ヤマダユウス型

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クラウドの母に聞く10の質問 テクノロジーと企業経営 - Forbes JAPAN

“クラウド・コンピューティング”という言葉の生みの親で、シリコンバレーの草分け的存在のジュディ・エストリン。

スタンフォード大学でヴィントン・サーフと共にインターネットとTCP/IPプロトコルの創生に重要な役割を果たす。その後連続起業家となり、90年代にシスコシステムズのCTOを務めた他、フェデックスやサンマイクロシステムズ、ディズニーなどで取締役を務める。女性取締役の草分けでもあり、女性リーダーを多く育ててきた。現在は、企業や政府、NPOのイノベーションを促進する自身の会社、JlabsのCEOを務める。


──2000年に有名な論文『クラウド vs. ストリングス』を執筆した時は、どのような事を念頭に置いていたのでしょうか?

当時私たちは、従来の電話通信よりもインターネットに近い、音声やデータを一極集中する新たなインフラを提唱していました。今日の“クラウド”は、そのアイディアの延長線上にあるものです。“クラウド”は、インターネット上での大規模コンピューティングを実現するテクノロジーです。

──企業のトップは、クラウド・テクノロジーとどのように向き合うべきでしょう?

CEOとして、クラウドを重視すべきです。クラウドは、新たなテクノロジーの導入を促進します。つまり、ビジネスの発展をも促すものです。あなたのビジネス上のライバルもクラウドに注目しています。自社の技術担当にのみクラウド・テクノロジーを任せっぱなしにはできません。

──しかし今でも多くの企業幹部は、情報テクノロジーを一部の専門集団へ委ねています。それは誤りということでしょうか?

そうです。企業幹部は、テクノロジーを使って戦略的なアドバンテージを得る方法を考える必要があります。私がフェデックスの役員を務めていた時(1989-2010)、フェデックスの会長兼CEOフレッド・スミスは、企業としてテクノロジーの利用を検討していました。フレッドは時代の先を行っていたのです。

──フェデックスといえば、あなたは同社初の女性役員でした。

フレッドに誘われた時、私は36歳でした。最初は大変でした。女性は私一人でしたから。しかも、シリコンバレーで私は、「起業」という全く別の方法でキャリアを築いていました。私はフェデックスで長い時間をかけ、自分が貢献できる道を見出してきたのです。そうやって私は関係を構築しました。今なら、もっと早く貢献できる自信があります。

──あなたはフェデックスの役員を21年間務め、ディズニーには15年間在籍しました。

ディズニーはとても違うタイプの企業でした。当時マイケル・アイズナーがCEOを務めていました。彼の率いるディズニーは内向的で、アメリカで最悪の経営陣だと書き立てられていました。私の役割は、ディズニーにインターネットの重要性を理解させることでした。

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インターネットあるいはテクノロジーというおとぎ話 - BUSINESS INSIDER JAPAN

コーディングをしている様子

REUTERS/Kacper Pempel

監視社会、個人情報の流出、フェイクニュース。日夜、ニュースを見ていると勃興するテクノロジーは少し前までの想像を容易に越えていくように感じる。そんな現実はむしろおとぎ話として語るべきではないかと考え、より良い未来をつくるためにおとぎ話を記述してみようかと思う。


昔々、あるところに大きな国がありました。大きな国はもう一つの大きな国と戦争になるかも知れないと考えて、陸でも海でも、星々が浮かぶ雲の上でも未来の戦争に備えて準備をしていました。

ある時、もう一つの大きな国が雲の上の世界に人間がつくった星を打ち上げました。大きな国の王様は驚きました。戦争を始めるかもしれない国が人間のつくった星から自分たちをじっと眺めたり、とがった矢を降らせるかも知れないからです。 大きな国の王様は、頭の良い学者達を集めて、「こんな風に驚かされるのはもうたくさんだ」と言って、「戦争に備えて新しい道具を考えてくれ、必要なお金は与えよう」と言いました。集まった学者達は戦争になったら大変と、いろいろな道具を考えました。道具の中には、暗闇でも人が見える道具や必ず相手に当たる矢などがありました。

たくさんの道具が考えられました。その中に遠く離れた人々に、言葉や絵を目に見えないほど小さな小さな小包に入れて伝える道具が発明されました。インターネッツという道具です。その道具はとっても便利なものだったので、最初は学者達が使い、そのうち周りの人々も使うようになり、小包も運びやすいように形がそろえられて、みんなが使うようになりました。

やがて人々は本をやめて検索窓にどんどん言葉を入れるようになり……

インターネットで世界がつながる様子

Shutterstock

みんながインターネッツを使い始めた頃は、遠く離れた人に言葉を伝えるメイルと呼ばれる使い方がされました。それは紙の手紙の代わりになりました。

そのうちに人々はメイルだけでなくブラウザという道具を発明し、いつでもそれを使って誰かの書いたお話を読んだり、誰かの描いた絵を見るようになりました。インターネッツは人と話すのが苦手な人や人里離れたところに住む人がたくさんの人とつながる素敵な力になりました。街や村に暮らす人々が素敵な力を手に入れたことにみんな喜びました。人々はインターネッツの世界が好きでたまらなくなりました。

インターネッツの世界に楽しいものが溢れてきたので、人々は言いました。「こんなにたくさん見るものがあったらどこから見ていいかわからないよ、楽しいものから先に見たいのに」と言いました。

頭の良い学者が検索窓というものを考えました。検索窓に見たいものを書き込むと、検索窓が教えてくれるのです。インターネッツから見えるもう一つの世界では誰かが動く絵を見せたり、音が出るようにしたりと、どんどん楽しいものになりました。人々は本を読むのをやめて検索窓にどんどん言葉を入れるようになりました。

そのうちに人々は誰でもインターネッツでモノを売ったりするようになりました。商売上手な人はたくさんお金を稼ぐようになり、商人達は自分の売り物をみんなに知ってもらうために検索窓が伝える言葉をお金で買うようになりました。検索窓をつくった人たちやつくるためにお金を出した人たちは国一番のお金持ちになりました。

お金と交換に自分の秘密を教えてもいい人も現れ……

携帯のイメージ

shutterstock

人々がインターネッツが好きでたまらなくなる一方で、インターネッツの世界で悪口を言ったり言われたり、ケンカをする人たちも現れました。会ったこともない人とケンカをするのです。それでも人々はインターネッツが楽しくてしょうがなかったので、いつでも持ち運べるように小さな箱にしまって持つことにしました。これで朝が来ても夜が来てもどこにいてもインターネッツを見ることができます。

人々はインターネッツの世界の中に本当の名前で自分のことについて書くようになりました。最初はそんなことをするのはちょっと恥ずかしかったのですがすぐに慣れました。そのおかげで遠く離れたところの人から伝言がきたり、友達ができるようになりました。

人々は自分の素敵な顔や洋服や、食べているお料理までインターネッツで国中に、いや世界中に伝えるようになりました。なぜって、もしかしたら世界中の人が素敵な顔やお料理を褒めてくれるかも知れないからです。人々は歩いているおきでも小さな箱の中の自分に夢中になってしまい、よそ見をして転ぶこともありました。

人々は自分がいつ生まれてどんなところに住んでいるのか、そんなことまでインターネッツに書くようになりました。お金と交換に自分の秘密を教えてもいいと思う人も増えました。勝手に人々がどんな人でどんなことが好きなのかを秘密を調べる人も現れました。でも人々はそんなことにも慣れていきました。なかにはお金を払って自分の顔や洋服を褒めてもらう人まで現れました。

インターネッツのお話は何が本当かわからなくなり

人々が小さな箱に夢中になっているのを見て、なにやら考えている人がいました。王様です。王様は自分が人々にどう思われているか、毎日、毎日、気が気でありませんでした。

食べ物をSNSでシェアしている様子

REUTERS/Toru Hanai

王様は家来に言いました。「どれ、人々がわしをどう思っているか、インターネッツを覗いて教えてくれ」

家来たちはたくさんの人とたくさんの道具を使ってインターネッツを覗き見しました。すると王様に隠れて、友達と王様の悪口を言っている人がいました。それを知った王様は怒ってその人を牢屋に入れてしまいました。

王様は他にも悪口を言っている人がいないか心配になって、インターネッツを見張らせるようになりました。ますます心配になった王様は、インターネッツにある自分のことを悪く言うお話には「あの話は嘘だ、あいつを捕まえろ」と言い、家来たちには自分が素晴らしい王様だという話をふれ回るように命令しました。あんなに楽しかったインターネッツも見張られて、告げ口をする場所になってしまいました。

それに、インターネッツにあるお話も何が本当か嘘かもわからなくなりました。どんなに偉い人が話していても嘘だったりするのです。

「こっちが本当の世界。もう昔には戻れない」

でもだいぶ前から人々は、インターネッツの中のお話が本当か嘘かはどちらでも良くなっていたのでした。

本当か嘘かよりも楽しく珍しいお話だったら、人々はよかったのです。

人々はインターネッツでお金を送るようになっていましたが、昔、お金が紙だったことなどすっかり忘れてしまいました。人々は王様が自分たちの家の中のおしゃべりからお財布の中まで見張っていることや、インターネッツには王様を褒めたたえるお話ばかりだと知っていましたが、もうインターネッツのなかった頃には戻れません。

それどころかそんな昔のことは思い出すこともできなくなっていました。それにだんだん王様も良い王様かも知れないと考えるようなってきました。インターネッツの見える小さな箱を顔にくくりつけた人々は、まるで目隠しされているようでした。でも人々は言いました。

「私たちにとってはこっちが本当の世界なんだ、もう昔の世界には戻れない」

おしまい。

※本稿はあくまでおとぎ話というフィクションであり、特定の団体・組織・個人とは一切の関係の無いことを予めご了承ください。


塩野誠(しおの・まこと):経営共創基盤(IGPI)取締役マネージングディレクター。国内外の企業や政府機関に対し戦略立案・実行やM&Aの助言を行う。10年以上の企業投資の経験を有する。主な著書に『世界で活躍する人は、どんな戦略思考をしているのか?』、小説『東京ディール協奏曲』等。人工知能学会倫理委員会委員。

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2020年東京五輪が人間に与える新しい可能性 テクノロジーがもたらす未来の空気 - ダヴィンチニュース

『教養としてのテクノロジー ―AI、仮想通貨、ブロックチェーン』(伊藤穰一、アンドレー・ウール/NHK出版)

「平成」という時代が終わる。東京オリンピックの開催はその節目とも言える。

「私たちを取り巻く最新の状況を整理するのに良いタイミングが今」と語るのはMITメディアラボ所長・伊藤穣一氏だ。

 著書『教養としてのテクノロジー ―AI、仮想通貨、ブロックチェーン』(伊藤穰一、アンドレー・ウール/NHK出版)の中で、彼は「経済」「社会」「日本」という未来を見抜く3つの視点から、日本人はこの先どう変わるべきなのかを論じている。

 AI(人工知能)やロボットは人間の労働を奪うのか、仮想通貨は「国家」をどう変えるのか、ブロックチェーンがもたらす「金融・経済」への影響は――それらの疑問に共通していえることは、まず私たちが「人間の役割とは何か」と考えることである。もし、AIなどが人間の代わりに働く環境がきたとしたら、現時点で仕事をすることに意義を見出していない人は、すぐ仕事をやめてしまうだろう。伊藤氏はそれを踏まえて以下のように言う。

でも、皆が〈働く〉ことをやめることになるとは思えません。お金のため、生活のためだけに〈働く〉ことが、本来の人間のあるべき姿だとは思えないからです。(中略)メディアラボの研究者に「明日から来なくてもいい」と言っても、彼らはまた次の〈働く〉場所を探すと思います。

 働くという行為はお金を得るだけではなく、「人生の質」を高める役割を持っている。お金に心配がない状態になっても追い求めるものは何なのか。それを一度考えてみる機会が、今なのかもしれない。

 日本人が変わる可能性を秘めたきっかけのひとつとして、伊藤氏は「“空気”がムーブメントをつくる」と予測する。日本人は「場の空気」に触発されて何かを起こす傾向があり、その「空気」にどうやって火をつけるかが肝心と考える。まさにその「空気」こそが、2020年の東京オリンピックであろう。世界中から関心を集める東京オリンピックの開催を機に、新しい文化やムーブメントを生み出すことが、硬直化した日本の社会システムをゆるやかに変えていく。つまり、新しい「価値観」を作るのだ。場の空気で燃えやすい日本人にとってはまたとない機会ではないだろうか。

 また、新たなテクノロジーの登場によって、従来とは一味違ったおもしろいパラリンピックの実現が可能かもしれないと述べる。リオ五輪の閉会式で披露された東京パラリンピックのパフォーマンスは、実にアーティスティックだと好評を得た。伊藤氏は「“障害者のためのスポーツ競技会”という従来の常識をくつがえすような試みを行うには、非常に良いタイミング」だと語る。

 日々、新しいテクノロジーが登場しているが「まだ自分たちの生活には関係ない」と思いがちではないだろうか。伊藤氏は、テクロノジーはもはや「一部の人たちのものではない」「共通して理解しておくべきもの」と言う。

 これから私たちを包み込むだろう新しい場の空気が、これまでにない生き方を迫ってくるだろう。今までは「よくわからない」あるいは「ただ人間にとって代わるだけ」と思っていたテクノロジーが、新しい人生の意味を与えてくれる存在になるかもしれない。

文=女生徒

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2018年4月14日土曜日

テクノロジーがやっと追いついたジャミロクワイのVirtual InsanityをVRでカバー - ギズモードジャパン

バック・トゥー・ザ・フューチャー。

1996年にジャミロクワイが発表し、床(本当は壁のほう)が動く演出で見る者を驚かせた楽曲『Virtual Insanity』。「バーチャル・リアリティー」という言葉が市民権を得だした頃に登場したもので、現代社会を仮想現実に絡めて比喩的に歌ったものでした。

いつの間にかあれから22年が経っているのですが……やっとVRが身近な存在になりましたよね。

シンガーソングライターのチェイス・ホルフェルダーはHTC Viveを被り、VR空間のソフトを使って『Virtual Insanity』をカバーしました。

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Video: Chase Holfelder/YouTube

使われたソフトは、基本的に箱庭音楽ビルダーのSoundStageVR。そして背景やちょっとした効果音に使用したのは「Job Simulator」や「Rick and Morty: Virtual Rick-ality」、「Accounting」。それから音ゲーの「Audioshield」と海底探査体験ができる「theBlu」が使用されているとのこと。

つまり、ボーカル以外すべてVR内で完結しているんです。

そしてこちらがメイキング映像。

[embedded content]
Video: VRScout/YouTube

ホルフェルダーいわく、「Job Simulator」でグルメ・シェフの面をプレイしていたとき、塩の瓶を振るときの音が『Virtual Insanity』で使われている楽器のシェイカーにソックリだなと感じていたんだそう。さらに、かつて家の中にあるもので演奏した経験から「多分こういうことはVRでできるんじゃないかな?」と思ったのがキッカケだそうです。

「SoundStageVR」は他所から音源をサンプリングすることができるので、それをVR内で編集して、再生用テープに利用しています。ドラムもそれぞれミキサーに繋ぐことで音作りをします。

かつて任天堂の「バーチャルボーイ」を発売日に買って遊んでいたほど、VR的テクノロジーに親しみを持っているホルフェルダー。『Virtual Insanity』の歌詞が今現在の社会状況ともマッチしていることにもふまえ、このバーチャルカバーを試みたといいます。

いっそ、ジャミロクワイのジェイ・ケイにコレをやってもらいたいところでしたが、とてもクールなカバーです。


Image: YouTube
Source: YouTube (1, 2

岡本玄介

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2018年4月13日金曜日

スクラムベンチャーズと任天堂が共同プログラムSwitch活用したテクノロジー広く募る - TechCrunch Japan

サンフランシスコを拠点とするVCのスクラムベンチャーズは4月12日、任天堂と共同で、同社が販売する「NIntendo Switch(以下、Switch)」を活用した新たなテクノロジーを発掘するプログラム「Nintendo Switch + Tech」を開始する。スクラムベンチャーズは、対象となる技術の募集・選考を含めた運営全般を、任天堂から委託を受けて担当するという。

Nintendo Switch + Techでは、ハードウェア、ソフトウェアなどの形式、テクノロジーの分野は問わず、Switchのプラットフォームに採用の可能性があるテクノロジーを募集対象とする(ただし、ゲームソフトは対象外)。

本プログラムでは4月12日〜6月9日までアイデアの募集を受け付ける。今年夏から行なわれる選考を通過したチームは、2ヶ月間のメンタリングを経て、今秋にも任天堂に対するピッチを行う。選考に通過したチームは非公開となる予定だ。また、本プログラムでは採用チームへの出資は行わないとしている

任天堂の取締役上席執行役員である塩田興氏は、「当社は常にエンターテインメントを進化させる方法を探求しており、その取り組みの一つであるScrum Venturesが運営するプログラムを通じて、Nintendo Switchの体験を一層豊かなものにするユニークなテクノロジーに出会うことを楽しみにしています」とプレスリリースで述べた。

宮田拓弥氏が率いるスクラムベンチャーズは、これまでにもパナソニックと共同で新事業創出を目的とした新会社を2018年3月に立ち上げ、大企業のオープンイノベーションを支援する「Scrum Studio」事業を手がけていた。

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