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Armadillo-640の外観。アットマークテクノの写真。
アットマークテクノは、1ボードコンピューター(CPUボード)の新製品「Armadillo-600シリーズ」を開発した(ニュースリリース)。Armadillo-600シリーズは、CPUとしてオランダNXP Semiconducotrs社のプロセッサーIC「i.MX 6ULL」(関連記事)を搭載している。
新製品のArmadillo-600シリーズは、既存の「Armadillo-400シリーズ」の後継品で、処理能力と搭載メモリーをともに増強した製品である。例えば、Armadillo-400のプロセッサーICの「i.MX25」は、英ARM社の「ARM926EJ-S」を搭載していたが、Armadillo-600のi.MX 6ULLのCPUコアは「ARM Cortex-A7」になった。新製品は従来のArmadilloブランド製品と同様にLinuxプリインストールしている。また、高性能・省電力・高い耐環境性を備えていて、量産適用に向くとする。
Armadillo-600シリーズの第1弾製品は「Armadillo-640」で、2018年3月で発売の予定である。Armadillo-640は既存の「Armadillo-440」と形状互換で、タッチパネル液晶インターフェースに対応し、USB(High Speed対応×2ポート)、LAN、microSDスロットを搭載している。アットマークテクノはArmadillo-640の試作品を、2017年11月15日~17日にパシフィコ横浜で開催の展示会「ET & IoT Technology 2017」の同社ブースに展示する。
Armadillo-640とArmadillo-440を比べると、性能やメモリーが向上した。例えば、CPUコアのクロック周波数は400MHzから528MHzに上がった。DRAM容量は128Mバイトから512Mバイトに増えた。フラッシュメモリーは32MバイトのNOR型から4GバイトのeMMCになった。一方、消費電力は低減した。Armadillo-440の1.2Wから、Armadillo-640では0.8Wになった。
Armadillo-640は省電⼒モードを搭載している。これで例えば、「アプリケーションからArmadillo-640 本体の電源をOFFにする」、「RTC(リアルタイムクロック)のアラームで決まった時間に本体の電源をON にする」などの細かな電源制御が可能である。これで例えば「必要な時だけ本体を起動する」という運⽤が可能になり、電池稼動機器のプラットフォームにも適しているという。
動作温度範囲は-20~+80℃でArmadillo-440よりも広がった。外形寸法はArmadillo-440と同じ75mm×50mmである。
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