今年は新規株式公開(IPO)の応援団の誰もが胸をなで下ろしたことだろう。2017年は米国市場に新規公開が戻ってきた年となった。
IPOの環境は整っていた。幅広い地域で株高が続き、今年がもう終わろうとする段階で米S&P500種株価指数の年初来上昇率はほぼ20%となっている。一方、今年のボラティリティー(変動率)の平均は16年の年間最低よりも低い。今年のIPO企業は昨年を49%上回った。
U.S. IPOs Rebound
Number of listings rose 49 percent from lackluster 2016
Source: Bloomberg data on company listings on U.S. exchanges
平均調達額が増加
今年のIPOは大型案件が減少したにもかかわらず、資金調達額の平均は1億7500万ドル(約198億円)に増加した。このうち米国のスナップとアルティスUSA、ロマ・ネグラ・インドゥストリアル・アルヘンティナ、中国の趣店の4社が10億ドルを超える資金を集めた。
Bigger and Better
Average share offering size for U.S. IPOs rose as more mature companies listed
Source: Bloomberg data on companies listing in the U.S.
投資意欲は旺盛
投資家の購入意欲は旺盛で、IPO銘柄のうち18%で株価は仮条件を上回った。16年は15%だった。仮条件を下回ったのは19%で、これは昨年の23%から改善した。
Investors Paid Up in 2017
Proportion of U.S. IPOs pricing below the marketed range shrank from 24 percent a year earlier
Source: Bloomberg data on pricings of IPOs bigger than $50 million in the U.S.
テクノロジー株が戻る
IPO銘柄の3分の1はテクノロジーとメディア、通信の企業が占め、この割合は昨年からほぼ倍増した。こうした業界の企業が今年IPOで調達した資金は125億ドルで、これは15年と16年の合計に等しい。ただ、今年は超大型のIPOは不在だった。
Prelude to a Deluge?
Tech companies sold as much stock in 2017 U.S. IPOs as the prior two years combined
アジア企業が押し寄せる
アジア企業が米国市場に上場する流れは続いており、調達額の合計は49億ドルと全体の13%を占めた。16年の同15%からは若干低下したものの、3%未満だった12年や13年、15年に比べると大幅に上昇した。14年は例外で、中国のアリババ・グループ・ホールディングがニューヨーク市場で過去最大の250億ドルを調達した年だ。
今年18件あった5億ドル超の規模のIPOのうち4件がアジア企業だった。趣店の調達額は10億ドルに達し、シンガポールのシーは9億8900万ドル、中国の捜狗は6億5800万ドル、ベストは5億1800万ドルだった。
Asia Deals Rising
Asian IPOs represent more than 10 percent of the stock sold in the U.S. in the past two years
原題:U.S. IPOs Bounce Back: Five Key Measures of 2017’s Listings(抜粋)
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