2017年8月16日水曜日

新型アウディA8のテクノロジー複合素材ASFボディ - MotorFan[モーターファン] (プレスリリース) (登録)

アウディの軽量設計ボディ「アウディスペースフレーム(ASF)」は1982年より開発がスタートし、1993年にはオールアルミモノコックボディのコンセプトカー、その名も「ASF」をフランクフルトショーで発表。翌1994年には「ASF」の量産モデル・初代A8を発売した。

その後、2006年デビューの2代目TTはスチール、2007年デビューの初代R8はCFRP(カーボン繊維強化樹脂)とアルミ合金を併用するなど、2つの素材を使用する複合素材ASFへ発展。そして新型4代目A8では、アルミ合金と鋼板、マグネシウム合金、CFRPからなる4種類の素材を用い、車両全体のねじり剛性を先代3代目A8より最大24%高めた複合素材ASFへと進化している。

CFRP製リヤバルクヘッド

リヤバルクヘッドに用いられたCFRPは、縦横方向の応力と剪断力を適切に吸収するため、6~19のカーボン繊維を折り重ねた50mm幅テープのカーボン繊維層を、完成した多層パネルの中に狙った角度でさほどトリミングせず配置できる新開発の製法「ダイレクトファイバーレイヤーリング(直接繊維多層化)」で加工。車両全体のねじり剛性の33%を担うとともに、製造時の中間作業を省略することを可能にした。そのほか、多層パネルをエポキシ樹脂に浸して数分のうちに乾燥処理する工法も開発している。

マグネシウム合金製ストラットブレース

マグネシウム合金はストラットブレースに使用され、先代より28%軽量化されるとともに、アルミ製ボルトでストラットタワードームと接合することにより、ねじり剛性を高めている。なお、正面衝突した場合の衝撃は、フロントエンドに設置された3つのインパクトバッファーに分散される。

鋼板は、軽量かつ高強度なホットスタンプ(熱間成形)材がフロントバルクヘッドのロワセクション、サイドシル、Bピラー、ルーフラインのフロントセクションに使われ、高い衝突安全性の確保に貢献。それらの一部には、部位に応じて厚さが異なるテーラードブランク材や、部分的に熱処理されたものが採用されている。

ボディ全体の58%を占めるアルミ合金は、鋳造品と押し出し材、シートメタルの3種類を部位に応じて使用。その中には熱処理が加えられ、引っ張り強度230MPa超・破壊強度180MPa以上に達したものがあり、押し出し材の中にはさらに280~320MPa超を記録したものが含まれている。

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