新日鉄住金グループは、パワー半導体向けのSiC(炭化ケイ素)ウエハー事業から撤退する。新日鉄住金が手がける昇華再結晶法による150mm口径(6インチ)のSiC単結晶ウエハーの研究開発と、完全子会社の新日鉄住金マテリアルズが手がける100mm口径(4インチ)品に関する事業開発を終了して、グループが保有する関連資産を昭和電工に譲渡する(新日鉄住金のニュースリリース、昭和電工のニュースリリース)。終了時期は2018年1月末の予定。
新日鉄住金マテリアルズのSiC単結晶ウエハー
新日鉄住金は、製鉄事業で培った技術を活用し、2007年に4インチ口径のSiCウエハーを開発(関連記事1)、その後に新日鉄住金マテリアルズが実用的な製造技術と品質の確立に向けた事業を始めた。しかし、SiCウエハーを使ったパワー半導体の市場形成にはまだ時間がかかると判断して、今回の撤退を決めた。
昭和電工は、2005年からSiCエピタキシャルウエハーの技術開発に取り組み(関連記事2)、現在は月産3000枚(1200V耐圧用デバイス仕様に換算)の製造・販売を行っている。昭和電工の中期経営計画「Project 2020+」では、パワー半導体SiCを「優位確立事業」として位置づけ、将来の市場成長を見込んでいる。新日鉄住金から資産譲渡を受けることで、さらなる品質向上を目指すという。
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