中国政府がバイオマスエタノールを添加したガソリンを中国全土で推進することを決定した。2017年9月13日に中国の「国家エネルギー局」、「国家発展と改革委員会」などの15部門が共同で「バイオマスエタノール燃料の生産と自動車用エタノール添加ガソリンを推進する実施方案」を発表した。
同方案によれば、目標は、まず2020年に自動車用エタノール添加ガソリンを給油できるガソリンスタンドを中国全土に設置する。さらに、2025年にバイオマスエタノールを大量生産できる産業を育てあげる。推進するのはE10エタノール添加ガソリン、すなわちガソリンの中に10%のエタノールを添加した燃料である。
推進の背景には、保存食糧の有効利用とガソリン輸入量の低減の狙いがある。中国石油化工集団科技部の喬映賓氏は「現在、中国は2.3億トンのとうもろこしを貯蔵している。貯蔵期間が3年を過ぎると、食用には適さなくなる。また、中国では年間約4億トンのわらや木材屑が農林業の副産物として生じるので、このうちの約30%を利用すれば、約2000万トンのバイオマスエタノールを生産できる」と説明した。また、2016年には中国が3.81億トンの石油を輸入しており、石油の輸入依存度は65.4%となっている。
2017年現在、世界中で40を超える国や地域においてエタノール添加ガソリン燃料を使っており、その年間合計は約6億トンに上る。生産量では、アメリカは最も多く、2016年に4554万トンを製造した。ブラジルは2位で、国内のガソリン使用量の約50%がエタノール添加ガソリンとなる。中国は3位で、年間約260万トンにとどまった。
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